みなさまいかがお過ごしでしょうか。Team J. 30期の尾島航基と申します。
現在、COVID-19の流行を受け、感染拡大を防ぐため、あるいは医療機関への無用な負担を防ぐため、私たち大学生トライアスリートも練習の仕方を考える必要が出てきていると思います。
そんな中で、バーチャルサイクリングアプリZwiftが気になっているが、よく分からないから手を出せずにいるという方も多いのではないでしょうか。
今回は特に大学生トライアスリートが気になっていると思われる、「Zwiftを始めるのに必要なもの・金額」、「Zwiftは何が面白いのか」という二点に絞って、何としても仲間を増やしたい尾島が書いてみます。
なお、現在Zwiftにはランニング機能も存在しますが、本記事ではサイクリング機能に限定して解説します。また、具体的な手順などその他の情報については公式ページや他の方の書いた記事を参考にしてください。
Zwiftを始めるのに必要なもの
多くの大学生トライアスリートが持っているZwiftへの誤解の一つに、「10万円以上するスマートトレーナーが必須である」ということがあると思います。スマートトレーナーは、あれば最高ですが別に無くても問題ありません。この章では「Zwiftをプレイするのに本当に必要なもの」を解説します。
Zwiftをプレイするのに本当に必要なもの
- パワーソース
- ローラー台
- 自転車
- パソコン、タブレット、スマートフォンなどのいずれか
パワーソース
まずは一番分かりにくいパワーソースから解説します。先に大事なことを述べておきますが、Zwiftを始めるのにはスピードセンサー(2000円〜)があれば十分です。
Zwiftで自転車を進ませるためには、自分が今どれだけの力でペダルを漕いでいるのかという情報(パワー)を伝える必要があります。このために必要なのがパワーソースです。Zwiftで利用できるパワーソースには二種類あります。
- パワーメーター(3万円〜)
- スピードセンサー(2000円〜)
パワーメーターはその名の通り、パワー(出力)を測定するための機材で、これがあれば正確なパワーでZwiftをプレイすることができます。最近では3万円程度で買えるものが出ており、実走のトレーニングやレースでも上手く利用すれば非常に有用なので、個人的にはぜひとも若い皆様にはホイールなどを差し置いて最初のバイクのアップグレードとしておすすめします。
とはいえパワーメーターはまだまだ高価です。幸い、ZwiftにはzPowerといって、スピードからパワーを推定して走ることができる機能があります。これに必要なのは、スピードセンサー(2000円〜)と対応するローラー台(後述します)のみです。
Amazonで「Bluetooth スピードセンサー」と検索してカスタマーレビューが一番信用できるものを購入すればよいです。リンクを貼らないのは、これらの安価なセンサーには当たり外れがあるらしく、自分で検証していないのでおすすめ商品を挙げることができないためです。TwitterのDMやリプライにて使えたよという報告いただけると嬉しいです。
もしガーミンのサイクルコンピュータ等をすでに利用しており、ANT+方式のスピードセンサーを持っている場合は、パソコンのUSB端子に接続するANT+ドングルというものがあります。こちらは3000円程度から購入できます。
ローラー台
もしパワーソースとしてパワーメーターを使用する場合は、ローラー台はどのようなものでも構いません。負荷機能つきの固定ローラー台から、三本ローラーでも大丈夫です(負荷機能がついていないものの場合、高出力を出すのが大変かもしれませんが)。
一方、スピードセンサーを使用する場合、ローラー台固有の負荷値からパワーを推定するため、Zwiftが公式で対応しているローラー台を使う必要があります。リンク先に掲載されているローラー台は対応しています。対応機種は多種にわたるのでまずは一度確認してみてください。
万が一、Zwift対応のローラー台が用意できない場合でも、適当なローラー台を選択して設定すれば自転車を進ませることは可能です。しかし、Zwiftの世界ではzPowerを使用するユーザーをチートとして嫌う空気もあるようなので、サイクリングのみに留め、レースには出ないなど節度のある利用を心がけたほうが良さそうです。
ここまで読んできたあなたなら分かったかもしれません。皆さんが10万円以上すると恐れるスマートトレーナーの正体は、ローラー台(ダイレクトドライブ方式と呼ばれる後輪を外してセットするものが多い。ダイレクト感が強く静粛性が高いのが特徴)に加えて自動で負荷が変化する負荷装置、パワーメーターが一つになったスグレモノなのです。そりゃ10万円以上するわけだしなんなら私も欲しいです。
自転車
これは普通のロードバイクで問題ありません。ただ、最近主流になりつつあるディスクブレーキを採用したバイクではローラー台に取り付ける際にアダプターが必要になる場合があります。付属や別売りで用意されているはずなので、まずは確認してみてください。
もしロードバイクを持っていなかったとしても、クロスバイクやマウンテンバイクでも問題ありません。これもローラー台との兼ね合いになるので、詳しくは省きますが誰かに相談してみてください。
パソコン、タブレット、スマートフォンなど
次に、Zwiftアプリを動作させるデバイス。これはZwiftアプリは現在ではWindows, Mac, iOS, Android, Apple TV用が用意されていますので、何かしらのお持ちのもので問題ありません。
パソコンでプレイする場合は、高性能なパソコンが必要なのではないかと心配な方も多いかもしれません。実際にはZwiftの要求スペックは意外と低いです。10年前のパソコンでも満たしているものは多いはずです。まずはアプリをインストールして一度試してみれば良いです。「見学」というモードで誰かが走っているのを眺めることができます。
ちなみに個人的なおすすめはiPad/iPhoneのiOSデバイスです。アプリが最適化されており、問題になりやすいBluetoothの接続が安定しているのがその理由です。
Zwiftの月額料金について
Zwiftアプリは無料でダウンロードできます。しかし、利用料金として月額1650円かかります(2020年4月現在)。正直これは高いと思います。しかもどんどん値上がりしています。しかし、課金しなくても25kmはフリートライアルという形で全機能を試すことができるので、まずはぜひ試してみてほしいと思います。支払いは1ヶ月ごとなので、乗らなくなったら一時的に解約してしまえばいいです。
支払いにはクレジットカードかPayPalアカウントが必要ですが、Apple製のデバイスを持っていればApple IDで決済することができ、コンビニなどで買えるプリペイドカードを使用することも可能です。
まとめ・Zwiftを始めるのに必要な金額
長くなりましたが、ここら辺でまとめます。
必要なもの | 備考 | 金額 |
パワーソース | スピードセンサー | 2000円〜 |
ローラー台 | 既に持っている、借りると想定 | 0円〜 |
自転車 | 既に持っているものと想定 | 0円〜 |
パソコン、タブレット、スマートフォンなど | 既に持っているものと想定 | 0円〜 |
合計 | 2000円〜 |
Zwiftを最低限必要なもの、金額をまとめると上の表のようになりました。上手いこと条件が揃っていれば最低2000円程度からZwiftが始められるということになるでしょうか。
もちろんお金をかければより快適で楽しい環境が手に入りますが、まずはお金をかけずに飛び込んでみるのが良いと思います。現在私は固定ローラー台(サークル内のイベントで結構良いやつを頂きました)とパワーメーター(セールで2万円で買った)でプレイしていますが、最初は私も中華通販で買った1000円くらいのスピードセンサーを使っていました。
ここまで「Zwiftを始めるために必要なもの・金額」について書きましたが、長くなったので後編に分けて、「Zwiftは何が面白いのか」について書こうと思います。この文章を読んで、もし少しでもZwiftに興味を持っていただけたら幸いです。また、疑問点や質問などあれば、質問箱やTwitterのDMやリプライまでどうぞお気軽にお寄せください。