彼の名は岡村と云うらしい。
小柄で、少しばかり筋肉質な身体をしている。髪型には無頓着であり、それを隠すかのようにいつ何時も野球帽を被っている。お決まりの赤と紺のパーカーを着倒し日吉の街を闊歩する姿は、都会被れの新大学生のようである。

昨年、大学の直ぐ隣にある慶応高校を卒業した彼は呻吟の末チイムジェイ云うものに入部した。
トライアスロンなるスポーツに不慣れではあったが次第に練習には慣れ、友人も多く持つようになった。近頃では先輩のYにため口で話すなど、生意気な性分も見せている。

今年は年始から新型のヴィールスの都合で集団での練習が不可と成っていた。自らの弱みを自転車だと理解していた彼は、地元の江戸川で黙々と、ひとりで自転車に乗り体力を鍛えていた。

来たる四月の三日、彼は自らの実力を試そうと先輩数人と同輩一人を江戸川に呼び練習会を開いた。
集団走の練習になり、格上の相手に自らの秀逸を見せようと必死にペダルを回し、何とか食らいついて行く。そして彼は集団の先頭に立った。ギアを上げ、全力でペダルを踏みこむ。兎に角この集団からは離れたくないという思いが、彼の足にエネルギイを与える。息を切らし、空気抵抗をなるたけ避けるように体を丸め懸命に前に進んでいく。

そのとき、見慣れた菅K先輩の黒い車体が横を通り過ぎる。あまりの速さに戦慄し、絶望する。
次々に目の前から去っていく仲間の自転車たち。ついていくだけで一杯一杯の彼にはもう力は残っていなかった。この間僅か10秒。一瞬の出来事であった。

残された彼はいつものように一人で江戸川を走り出したのであった…

というのは置いときまして。

33期の岡村と申します。文学センス出そうと思いましたが無理でした。バイク練習します。

自分語りを少しと、去年のスプリントという大会の話を書こうかなと思います。

自分の話。

元々中学・高校では陸上部に所属しており、走り幅跳びをやっていました。
中学の時に県で8位になったのが唯一の誇りです。6年も続けているとどの競技もそうかもしれませんが、だんだん記録が伸びなくなり頭打ちのように感じていたので大学では何か別の競技をやろうと決めていました。

走ることが昔から好きだったので、心機一転して長距離走(マラソン)を始めようと思い立ちどこか良いサークルはないかと探していたらTeam J.に出会ったというわけです。部活並みの厳しさではないが、ちゃんと練習に打ち込めるというところがこのサークルに決めたきっかけです。
今ではトライアスロンの大会に出たり、自主的にハーフマラソンに出たりとかなり充実した日々を送れています。

やはりどの練習も簡単には乗り越えられないので達成感や充実感はかなりありますし、仲間と一緒に同じ設定タイムを乗り越える練習も多々あるので仲間とのつながりを感じる機会は多いと思います。トライアスロンをやっていると大会で優勝することだったり、長い距離を走りきること、アイアンマンディスタンスに出ることなどなど、大学時代にいろんなベクトルで大きなことを成し遂げられるのはひとつの魅力だと思います。

あと、3種目あるということで持つ道具の数も増えます。
最近はロードバイクに愛着がわいてきました。
僕が乗っている青と黒のtrek、かっこいいですね。もうひとつのbianchiはひとつ前のブログで書いてくれた花野君のものです。

スプリントの話。

去年の10月末にスプリントというレースに出場してきました。渡良瀬遊水地というところで行われ、スイム0.75㎞、バイク20㎞、ラン5㎞で競われるレースです。これがトライアスリートとして初めての大会出場でした。大会前はド緊張してリアルに吐きそうだったことを今でも覚えています。

なんせスイムがボロボロで、気づいたら途中で背泳ぎで泳ぎ始めていました。オープンウォーターをなめているとひどい目に合いますね… 結果はさんざんでしたが、とにかく走りきることが目標だったのであきらめず完走できてよかったです。

このブログを書くにあたり一年前くらいの先輩たちの写真を見ていたら、いろんなところに行っていて凄くうらやましいです… ことしこそは合宿とか行きたいですね!(写真は数年前のもの)

花火!

次はこの冬Team J.の中で最も練習していた男である、水上君にお願いしようと思います。彼とは趣味が合うので今度ゆっくり話したいです。