前編に引き続き、Team J. 30期の尾島航基がお送りします。

前編ではただひたすら「Zwiftを始めるのは意外とラクだぞ」ということを伝えたくて必死に書いたのですが、いかがでしたでしょうか。後編では「Zwiftは何が面白いのか」ということについて書いてみます。

人と走れることが楽しい

いきなり結論に入りますが、「人と走れることが楽しい」。これに尽きると思います。ローラー台でのトレーニングは大学生トライアスリートの中でも取り入れている方は多いと思いますが、それとZwiftの最大の違いは間違いなくここにあります。

Zwift上の世界では、何も特別なことをせずとも、ログインすればいつでも何千人ものサイクリスト・ランナーに出会うことができます(今はCOVID-19の影響もあり特に多い)。ゆるゆると流していても、あらかじめ用意されたメニューに従ってワークアウトをするときも、人と一緒に走れるということは楽しいもので、時には励ましあったり、時には競い合ったりとローラー台でのトレーニングの良き調味料となってくれます。

先日、私は2年生の後輩の長尾君と一緒にZwift上でレースに参加しました。彼がスマートトレーナーを一時的に使えることになり、その機会にZwiftを始めたためです。対する私は、元バイク練長、しかも半年以上のブランクを経て完全にZwift一本でのトレーニングを始めたばかり。これほどばかり老害の血が沸き立つ勝負はありません。

パワーメーターを使ってる人なら分かっていただけるどんぐりの背比べ感

勝負の結果は、老害引きこもり・尾島によるぶっちぎりの完全勝利でした。彼はまだ万全の状態ではなかったようで、最初に集団着き切れを起こしての圧勝でした。しかし、勝利以上に、私はこのレースで今までのZwiftのレースやライドでは感じたことのない非常に大きな興奮を感じました。知らない人と一緒に走ることが楽しければ、知っている人と一緒に走るのはもっと楽しいことなのです。

そこで、私は、顔や名前を知っている大学生トライアスリート同士でZwift内で繋がりたいと考えました。そうすることで、Zwiftをプレイする時間帯が同じで実力もちょうどいい相手と一緒に走ったり、ゆくゆくはミートアップと呼ばれるグループライドを開催できる機能を使い、大勢を集めてレースや長距離をチャットで会話しながらライドもできるのではないかと思うのです。

というわけで、そのためのはじめの一歩として、こんなものを作ってみました。

大学生トライアスリートZWIFTER名鑑

大学生トライアスリート名鑑

このWebサイトでは、Zwiftをプレイしている大学生トライアスリートのユーザーネームを名前・所属大学・学年のほか、よくログインする時間帯、競技レベル、スタンスとともにまとめています。

Zwiftには現状では大々的なコミュニティ機能のようなものが存在せず、知人や友人を見つけてフォローするのが難しく感じます。ZwiftPowerのような、より本格的で競技志向の強いWebサービスは存在するのですが、もっとゆるい繋がりとして、雑誌の読者欄でバンドメンバーを募集するくらいの感覚で大学生トライアスリート同士のZwift上での交流を支援できたらいいなと考え、今回こんなものを作ってみました。

名前や大学名から友人・知人を探したり、同学年やスタンスの会う人を見つけて、Zwiftのユーザーネームからフォローすることができます。その方法についてはページ上部に掲載した公式ページの解説を参考にしてください。

もし自分もプロフィールを掲載したいという大学生トライアスリートの方(OB・OGの方々も大歓迎です)がいましたら、登録ページ(Googleフォーム)から簡単に登録していただけます。

手前味噌になってしまいましたが、ぜひともよろしくお願いします!


コラム: なぜZwiftなのか

閑話休題。私がなぜここまで回し者のごとくZwiftを宣伝するのか。それはひとえに一番多くの人が集まっているバーチャルサイクリングプラットフォームであるということに尽きます。実は、バーチャルサイクリングというものはZwiftに限らず、すぐに思いつくだけでもRouvy, Bkool, Kinomap, FULGAZ, Onelapなどいくつも存在します。

中国発・ジェネリック版Zwift、Onelap。個人的には注目している。

しかし、Zwiftにはこの中でも図抜けて多くの人が集まっています。正直、Zwiftでも不満に感じることは多いです。最新のゲームと比べるといささか物足りないグラフィック、いかにも洋ゲー感のあるイケてないUIなど。しかし、多くの人が集まっているからこその楽しさ、またお金が集まっているこその開発のスピードの速さなどから見て、現状Zwiftが最良のバーチャルサイクリングプラットフォームであると私は考えています。


以上、前編から長々と書いてきましたが、これも全て、大学生トライアスリートの中からZwiftプレーヤーを増やして、より楽しく遊べるようになったらいいなと考えてのことです。

今の世の中、楽しくないニュースも多く、私自身こんな状況の中で就活をしているという楽しくない身分ですが、皆様の生活が少しでも楽しくなることを願っています。読んでいただきありがとうございました!