もしかしたら新歓でこのブログを読んでいるかもしれないので、ここまで来ていまさらだが少しだけ補足説明をしておこう。

まず、IRONMANについてだ。学生トライアスロンでは通常スイム1.5km バイク40km ラン10kmと、盛りだくさんなオリンピックディスタンスが採用される。一方IRONMANはもっとすごい。スイム3.8km  バイク180km ラン42.195kmと頭がおかしい。体中の糖質、水分を使い切ってもなお足りないほどの戦いが待ち受ける。これほどの距離となると貸切ることができる場所が国内ではほとんどないため、海外遠征になることがほとんどである。しかし、ずっと言っているが莫大な遠征費がかかるので、IRONMANは卒業旅行などで行くエンドコンテンツであることが多い。

装備もいつもと変わる。

さて、補足が長くなると今度は純然たる選手たちがあまり面白くないので本題に戻る。IRONMANショップがオープンする4日目、欲しいものが目白押しな誘惑の地だ。

試走、死相が出る。

前回の世代別チャンピオン、紺野の進言によりバイクコースの下見に出ることにした。実際、1周回が90kmもあるのだから、雰囲気を見るのは至極真っ当だ。天気も良かったので楽しくライドするのも兼ねる・・・・はずだった。

意外と道はがたつきがある。

ここで恐ろしい事象がおきる。我々のホイールはリムハイトが高いので横風の影響をもろにうける。加えてこの道の制限速度は100km/hだ。高速道路でトラックを抜くと経験すると思うが、抜いた(抜かれた)直後に横風にあおられてひやりとしたことがあるだろう。あれを生身の体で何度も何度も体験する。ハンドルが持っていかれそうになる。ここまで御託を並べたが、要は危ない。なので撤収しよう。

ふと思ったが、4人みんな恐ろしい想いをしているのに集団心理なのか、ここまできたしな・・・と思う気持ちに加え、みんなは行けると思っているんじゃないか・・・と撤退に対して後ろ向き(前向いてるからそれはそう) になりがちである。

しかし目的はIRONMANである。こんなところで事故のリスクを取るわけにはいかない。開始20kmにして撤収することにした。未知のままレースに臨むのはチャレンジャーすぎるが、致し方ない。それほどに結構危機感持った方がいい風だった。

IRONMAN村、開村。

IRONMAN村で買い物をするべく自転車部隊と在宅勢で現地集合をすることに。現地にはスポンサーが運営するショップをはじめとして、メカニックやアイアンマングッズの売り場など、街を挙げてのイベントが本格的になってきた。

トランジション。ラックは世界共通。
ENVE MELEEの完成車に乗れる超レアな機会。日本では20台も出回っていない。完成車で組むと200万以上は確実。

余談だが、ENVE MELEEを知っている部員は自分しかいないうえ、遠目から見ただけで興奮するのは川崎のワイズで見たことのある私しかいないので、温度差がすごかった。悲しい。こんなバイクがあるならもっとまともなバイクジャージ着ておけばよかった。

出店の写真が全然ない。。。。仕方がないので買ったものを紹介しよう。

アイアンマンTシャツ、なんと裏面に出場者が書いてある。膨大な出場者のため、探すのも一苦労だ。最初は血眼だったみんなもほとんどあきらめているだろう。私は頑張って花野、猪原、自分、菅家さんまで見つけた。全員探すのはサイゼの間違い探しより時間がかかるだろう。

裏切りおにぎり🍙の受付

受付はこの日からオープンしている。受付の仕方が今まで出てきたレースと異なり、ウェットスーツのチェックをしてからでないと選手登録ができない。つまりウェットスーツを持っていない試走組は受付できない。撤退を決めたタイミングで誰か一人でも宿勢にウェットスーツを持ってきてもらうよう頼むべきだった。

こんなことを書くということは裏切りがあったということだ。宿組の菅家さん、花野、猪原が抜け駆けして受付を済ませやがった。ゆるせねぇ。

シールなんてもらっちまってよぉ
記念としてバッグがもらえる。レースに必要なものが大体入る。

嘆いても仕方ない。記念写真を撮り、決意をキメる。

僕の英語力でもこれくらいは読める。
みんな思い思いにいろいろ買っている。散財だ。

写真映えを狙うための洗車(授業のはじまり)
ナガオのパーフェクトせんしゃ教室

このスタンド?ばらして持ってきたんだよ

翌日トランジションにバイクを搬入するため、注油を含めてメンテナンスはこの日がラストである。

突然だがバイクの写真が撮れればなんでもいいとか思っていないだろうか。そんなやつがいたらドロップキックをかまそうと思う。写真映えも含め、愛車をきちんとしない奴はダメだ。よくない。

(飛ばしていいです)偉そうな講釈 適材適所を知るべし

そもそもの話であるが、すべての洗車のための薬剤には化学的な攻撃性がある。チェーンクリーナーはチェーン汚れである油汚れを落とすために少し強い。パーツクリーナーはもっと強い。そんなものを車体に吹きかければあっという間に塗装が剝げる。

極論であるが、普段からメンテしているのであれば日常のほとんどのメンテナンスは車体を清掃するための化学攻撃性の低い薬剤で拭いてあげれば十分である。

チェーンクリーナーの出番は汚れがひどいときである。過剰に吹きかけてしまうとその分チェーンそのものの寿命が縮んでしまう。

洗車後は撥水コーティングの薬剤を書けるとなお良い。汚れをはじき、車体が美しく見える。

撥水コーティング洗車後。車体が光り輝く。
着々と準備は進む。
マッドサイエンティストになり果てた。足を鍛えろ足を。

もう二日前。

どんどん夕食のクオリティが上がっている。うれしい。

翌日、僕らは選手登録の受付だ。夕食もこころなしかみんな口数が少なくなっている。もうできることは少ない。明日に備えてとっとと寝よう。

ここまでの豪華な事前準備はなかなかない。嵐の前の静けさ。