雰囲気が何となく似ていると言われる、野沢から引き継ぎました、36期の杉浦巧真です。今年のインカレブログもいよいよ折り返しとなりました。昨日の野沢の文章も、らしさが出ていて良かったですね。由緒正しき塾高競泳の系譜を継いだ彼の今後の活躍が楽しみです。

自分に関して言えば、母親キャラが順調に板についてきてしまっており、今年はとうとう石黒という伴侶を得ることになりました。未だに何故なのか解せません。
ブログも3年目でベテランの域に入った訳ですが、年々規模が拡大してきていて嬉しい限りですね。普段口にしないようなことでも、文章であれば表現できたりするので、来年はもっと多くの人が個性を爆発してくれると良いなと思います。
導入の部分だけで長くなってしまっていますが、いい加減本題に入りましょう。今回も長くなりそうですが、よろしければ最後までお付き合いください。

回顧録

今年はありがたいことに、選手として観音寺の地に足を踏み入れることができます。学生レースでJ.に帯同できるのは1年生の時のインカレ以来でしょうか。普段は学連に帯同しているため、チーム遠征をするにはインカレ選手となるしか道がありません。久しぶりのチーム遠征を楽しみたいと思います。

↑去年も今年もカンカレの集合写真に写れていません…

この1年を振り返ると、個人としては激動の日々でした。昨年の西カレでの病院送りに始まり、スプリントでの確変、宮崎での落車、春合宿での入院、今年の西カレでの大逆転等々、全てを語るには多すぎますね。
特に、人生初骨折・入院となった春合宿の後、新人マネージャーとして過ごした新歓期間や、ドクターストップ解除から2ヶ月で迎えた西カレは思い出深いです。出場できるだけでも儲けもんという思いで迎えた本番。ホーンが鳴った後、ボーダーをギリギリ捉えたスイム、インチキホイールで追い上げたバイク、歩くことなく最後までやり抜いたラン、そしてゴールテープを笑顔で迎えた瞬間、諦めずにやってきて良かったなと思いました。

↑画質が少し悪いのが悔やまれますが、感無量の瞬間でした。

J.としても、今年も無事多くの新入生を迎えることができ、より活気のあるチームになりました。そして女子選手も大幅に増え、カンカレでは初めて団体順位が付きました。男子も2年前の借りを返すべく、団体3位を獲得し、順調に強くなってきていると思います。夏合宿も今までで一番レベルが高く、良い刺激となりました。インカレもこのままの勢いで臨みたいですね。

Team J.というチーム

このように、チーム内で高めあっていけるのは、とても恵まれている環境だと思います。自分は中高6年間、軟式野球部に所属していましたが、世間の野球部のイメージとはかけ離れていることでしょう。ボールに触れる練習も多くはなく、基礎トレーニングは個人の裁量であり、縦のつながりはもちろんのこと、同級生同士ですら、それほど密な関わりはありませんでした。その環境の中で、自主練をしたり、しんどい中でも粘るということはあまりできませんでした。何かと理由をつけて、楽な方へ逃げようとしていたこともあったと思います。

しかし、J.は違います。自由参加の練習であるにも関わらず、時に励ましあい、時に煽りあい、互いを高めていくことができる環境です。精神が未熟である自分にとっては、そのような仲間の存在はとてもありがたく、そのおかげで今の自分があると言っても過言ではありません。学年を問わず仲良くやっていける環境なんて、想像すらしていませんでした。今まできちんとした後輩がいた経験がないので、ちゃんと先輩らしく振舞えているかは不安なところもありますが、J.の全員に対して恩返しをしていきたいですね。

↑気づけば大学生活も折り返し。老人会の仲間入りです。

観音寺とトライアスロン

選手として赴く観音寺の地はどのような景色なのでしょう。去年は渡良瀬での代替大会となりましたが、やはりインカレは観音寺でやってこそだと思います。区大会初戦敗退のチームのベンチだった人間としては、全国大会に選手として関われることは奇跡でしかありません。今まで経験したことのないスケールに、まだ現地入りしていない今ですら緊張しています。

しかし、そんな人は少数派でしょう。観音寺には、全国各地から戦う顔をした学生トライアスリートが集結します。きっと、2年前に目の当たりにしたような、学生トライアスロン界最高の熱気に満ちた空間であることは間違いないでしょう。自チーム以外の選手に対しても、自然と声が出るような、とにかく圧倒される世界です。

↑2年前の大迫力のスタート。お気に入りの1枚です。

それだけではなく、観音寺には、何かを伝える場という側面もあると思います。この競技に出会って間もない頃、あの最高峰のレースを見て心を動かされました。日本全国から集った猛者たちが鎬を削る姿を見て、自分もいつかこの舞台に立ちたいと思った一方で、その強者であっても自分の強みを発揮しきれずに夢破れる姿も見て、恐怖も感じました。

相対評価である以上、いくら自分が努力したからといって、必ずしも報われるわけではありません。そんな世界において、叶う保証の無い夢に対して、最後の学生生活を捧げる覚悟があるかどうかを問われたように感じます。そして、今度は自分がそう思わせ得る立場となりました。結果がどうであれ、この舞台に立ったからには何かを残して帰りたいと思います。

↑去年の代替インカレには、TOとして参戦。今年は選手として。

来たるべき時に向けて

ここまで長々と書いてきましたが、あとはやるべきことをやるだけです。スイマー達に喝を入れられながら、嫌いなスイムにも向き合い、泳げる日はとにかく泳ぎました。それでも非スイマーである以上、厳しい戦いが想定されます。なので、チーム目標である団体入賞は他の4人に任せて、完走することだけに集中させてもらいます。今の自分に出来ることは全てやったので、どのような結果になろうとも後悔はありません。

そしてなにより、自分がこの舞台に立てていることは当たり前のことではありません。絶望的な落車の後でも励まし続けてくれ、快く自主練にもつきあってくれ、遠くまでサポートに来てくれ、レースの前後には必ず連絡をくれる、素晴らしい仲間たち、あれほどの心労をかけたにも関わらず、競技を続けさせてくれ、サポートしてくれる親、未だに気遣ってくださるOB・OG、などなど…。本当に多くの方々に支えられてきました。
全ての人への感謝を胸に、学連非スイマーとして最後まで諦めず、泥臭く戦ってきたいと思います。

さあ、明日はみんなのアイドルで、学連の大先輩、32期OBの長尾さんです。
今年も、西カレ・カンカレの両方に来て下さり、大感謝です!
未だにIRONMANに出場するなど、この競技を続けている偉大な先輩は何を語るのでしょう。お楽しみに!