帰国してから3か月たってようやく後日談までたどり着いた。労働って大変なんだなぁ。ながを。気づいたらスプリングは終わり、自分がデブになったことを痛感する。過去最低のタイムをたたき出してしまった。おい、1年生の時より遅いぞ。

いい加減本編に戻ろう。

感動のゴールを決め、心身ともに疲弊しきった男たちは容赦ない眠気とともに布団に入った。何しろ三種目とも全部人間ぶっ殺しゾーンだ。変な競技っていう本で売れそうだ。

わざわざ作ってもらった。

しかし、10時過ぎから表彰式である以上、9時半には宿を出なければならない。IRONMANのダメージが残る中、みんなが起きる。マネさんだって大変だ。13時間にも渡って外で立ちっぱなのだ。普通に考えて疲れる。

というわけで9人が9人、ボロボロのまま表彰式に向かう。加えてバイクの回収もあるから、這いずってでも行かなければならない。意外と歩けるが、もちろん走るなんて夢のまた夢。

とはいえ時間は迫っている。歩いて歩いてようやく会場にたどり着く。

表彰式ではプロカテゴリーの選手、各世代のチャンピオンが表彰台にあがる。プロであっても手すりを使わないと階段がしんどいのを見て、まだ同じ人間なんだな、と思えた。エイジのチャンピオンたちを見て思ったのは、全体的に細身が多いように思えた。そしてふくらはぎがすごい。マックシングを乗り越えたジャックハンマーみたいだ。

引用:グラップラー刃牙

なおマックシングは造語とのこと。そりゃそこまで行く人間は実在しないか。

困ったことに司会の英語が教科書英語でない、訛りの強い英語だったのでとっても聞き取りづらい。なぜみな笑うのか、なぜ拍手なのかが全く分からない。なんという英語力のなさだ。情けない。

そしてチャンピオンシップへのエントリーを問われる。Yesと言ったらその場で1500アメリカドル、すなわち23万近くを払う事となる。なんなら飛行機も取る事が決定するため、ビックリするほどの出費が突然発生する。

当然高額なのでロールダウンが起きる。潤は4番目。しかし3番目の選手が行くことを宣言してしまった。残念。

なるみんは行くことを宣言し、裏手に連れていかれる。どうやら裏で支払いをするようだ。いとも容易く行われるえげつない支払い………

色々あったが、最後に記念撮影。やり切った。もうレースで思い残すことは無い。

選手8名、サポート3名。アツい戦いでした。

お土産の秘密

まだお土産の購入が残っている。IRONMANショップはレース翌日まで空いているのだ。ショップに行った我々を待ち受けるのは、無情な真実だった。

6$!?以下にどうでも安すぎる。バイクボトル600円って、普通のバイクボトルよりも安いじゃねぇか、原価率どうなってんだ…………

というわけで落とした分を急いで買い、お土産を補充する。もしお土産を買うのであれば、レース翌日が狙い目だ。

昼飯ドカ食い気絶部

そして、ここからが本番。選手はノベルティとして受付の後1人あたり90$の現地の提携店で使える食事券を貰っている。

つまり1人あたり90$×7(人)÷9(人)=70$≒7000円の豪華な昼ごはんが頂けるのだ。なお、夜はもう決めているので必然的に使い切るしか無くなっている。

センスの男、潤のチョイスで良さそうなお店に入る。7人がカロリー無視でむしゃむしゃ食えるのだ。
当たり前だが、質のいいものを好きなだけ食べるのが1番美味い。ごはんが出るのに少し時間がかかるが、それもまた一興だろう。

意外と元気。アイアンマン、意外とちょろいかもしれない()

さて、待っている間に時を戻すが、私は潤の気遣いをガン無視して荷物を運営に預けっぱなしである。中にはJジャージやクロックスなど重要なものが目白押しだ。

そして、追加のオプションで購入した保冷バッグも受け取り忘れている。これは岡村もだ。本来はIRONMAN村で受け取れるのだが、表彰式に急いでいたせいで受付時間を過ぎてしまい受け取れなかった。

困ったことにそれらの荷物の受け取りは食事の店からかなり離れた場所にあった。車でしか行けない。25歳未満である自分が申し訳ない。菅家さんに土下座をしながら運転していただく。本当にありがたい。

無事にセンターにたどり着くと、ちゃんとJジャージはあった。しかし保冷バッグがどこを探してもない。どうやらバッグの中に補給食を入れていた場合、衛生の観点から捨てられてしまうそうだ。なんてことだ………

そうして目的の1/3しかものを獲得できず、とぼとぼと食事に戻る。菅家さん、ありがとうございました。

気を取り直してご飯だ。外食の中ではぶっちぎりで豪華だ。これまでがバガキンなどだったので比べ物にならない。これだけ食べてタダなのが食欲に拍車をかける。嬉しい。

物価高と言えど90$は正義。マジでおいしい。おすすめ。
デザートは別腹。

美味すぎる。死んでいた筋細胞や臓腑に栄養が染み渡る。きっとここで飲むお酒がいちばん美味いのだろうが、ドライバーの手前そんな不遜なことは出来ない。完全な自動運転ができるのを待つばかりである。

後片付け、別れの時

宿に戻ると、片付けが始まる。チェックアウトの時間と体の具合を考えると、早い事済ませてしまった方が良い。 テキパキさの欠けらも無いが、徐々に宿は元の形になりはじめている。原状復帰、大事。

ある程度片付けをすませれば、あっという間に夕ご飯だ。胃がバキバキに動く今、カロリー爆弾をしようと言う提案のもと、KFCとバガキンで爆買いすることとなった。

せっかくなので街でジェラートも食べてしまった。7200kcal消費してるしまあ大丈夫やろの精神だ。もちろんおごりをかけた漢気じゃんけんだ。社会人になってしまってはそんなことは当分の間できないから。

ゴチになります!!wwwwww

そしてお酒も解禁。嬉しいね。

お酒では全員がパスポートを見せる必要があるので注意が必要。まあ基本持ち歩いているだろうが、忘れないように。

そしてKFCとバガキンに分かれて買い出しをする。私はKFC側だったが、骨なしチキンが売っていなかった。どうやら骨なしチキン、という配慮は日本独自のものなのかもしれない。

どんだけ食うねん。

さあ、宴だ。ここまでの戦いを称え、肉を、脂質を、炭水化物をむさぼる。どれだけ食べても罪悪感の欠けらも無い。IRONMANの消費カロリーが別次元だから、GARMINの表は大変なことになっている。腹もふくれれば最後の卓球、ビリヤードに興じる。せっかくなのでジャグジーも使った。最高の旅だった。

と、締めくくりたいところだが、この旅、まだまだ終わらない。最後のフライト前でもイベントは起こるものだ。

次回、二上死す。デュエルスタンバイ!!